はっきり言って、どんどんと薄れていく記憶
歳は取りたくないものだ。
お盆休みの前日、台風が関東を直撃中、仕事終わってからの仮眠タイム終えて午後10時頃、会社の同僚二人と出発を朝にするか、深夜に出発するかを話していた。
外は当然雨だ。
台風はその頃には福島辺りだったのではないかと思う。
台風追っかけで出発しようと決めて準備が終わる頃には、小雨になっていた。
岩槻で休憩する事にした。
トランザム1台とNSR250、CBR250、そしてFZR400RR
トランザムは同じ寮の人間で岩槻の近くが実家らしいので、一緒に走ってきたのだ、当然この先は我々3台で取敢えず青森まで行く。
今回は、安いインカム積んでの北海道ツーリング、安いから距離離れると聞こえないし、雑音も凄かった。(耳痛かったよ)
東北道を直走り一路青森へ、
余り変わり映えのない高速道路を延々と走っているうちに、その時がやってきた。
どの辺まで来たか解らないが声が聞こえてくる。
ハッとして周りを見渡す、スピードは落ちていた。
同僚達から『起きた?』『だいじょうぶすか?』
そう私は寝ながら直進していたのだった。
同僚達がいなかったら、死んでいたかもしれない。
今思えば良く生きていたものだ。ただ、この一回だけではないのだ、GSXR250で北海道に帰る時も一瞬寝ていたことがあるのだ。
あの時は雨の中だった。
一度あることは2度あるですな、とにかくインカム様様だったと思う。
青森の東日本フェリーに向かうがうまく連絡できなかった。
その頃にはもう夕方だった。野辺地からもあったが動くのが面倒だったため、テントを張りキャンセル待ちの手続きをして待機した。
翌日になって意外と早く順番がやってきた。
いよいよ『いくぜ!北海道』同僚の二人も気合十分だった。
船の中で更に仮眠して体調を整える、先ずは苫小牧、実家に向かうぜ。
家までの道中、何やかやと話しながら、白老辺りでお風呂に入った。
お風呂屋で、背中一杯に入れ墨入った人入っててめっちゃビビった。
苫小牧に着いて、大きい荷物を実家預けて札幌見物へ行った。
大通り公園と時計台とテレビ塔小雨が降っていた。
3日目は適当ルート、真直ぐな道を走りたいと言われ、その当時思いついたのが国道12号線美唄-滝川だった。
高速乗って三笠で降りて、12号線に入ることとした。
飯は昔からあるドライブインで食べ、滝川から旭川、旭川から層雲峡へと走る。
ピーカンな天気で層雲峡着いた時には昼過ぎていた。
本当は留辺蘂辺りのライダーハウスで止まる予定だったが、一杯で入れなく、ウロウロしているうちにサロマ湖の近く計呂地まで来ていた。
計呂地には客車をライダーハウスとしてた所に行きついたのだ。
今を思えば反省しかない旅だった。
自分は走るのが好きだったから、つき合わせたような感じだった。
(反省反省・・・)
今はどうか知らないけど、あの頃はライダーハウス500円~ってのが多かった。
無料ってのもあったはず。
4日目
外は朝から雨だった。
ここ計呂地の一泊料金は500円と安かったので、天気が回復するまで待つのも良かったのだけれど、休暇の日数があまりなかったので先を急ぐ。
原生花園、網走と通り過ぎ走る3台、ほぼ耐久レースだった。
昼過ぎた頃は峠を走っていた。
一人の同僚が腹減ったコールを連呼する。
しかしながら北海道、峠抜けないとドライブインなんてない。GSだってない。
あんまり連呼するもので、カチンと来てしまった。
ドライブイン見えるとこまで、雨の中を160Km/hで爆走してしまった。
その後は阿寒湖までの道のりで、鹿や牛、熊などの標識が見えるたびに同僚達が一喜一憂していたのを憶えている。
計呂地―原生花園―網走―阿寒湖
五日目
天気は良好!富良野に向かう
富良野に向かう途中の峠でお土産を神奈川に送った。
メロン、トウモロコシ、ジャガイモとかだったかな?夕張のではなかったが、同僚たちは喜んで食べていた。
その年は出来が良かったかもしれない。
この日は早めにライダーハウスで休んだ。
6日目
芦別レジャーランドの横を通り過ぎると懐かしさに顔がほころぶ、子供の頃よく親父に連れ来てもらったなぁと、つい思い出してしまう。
滝川に着いた時昼をまわっていたので、昼食を摂ることにした。
ここも思い出の場所だ。
『松尾のジンギスカン』小3の時から来てた所だ。
同僚の一人はどっかのドライブインでジンギスカン食べていたが、ここで食べたのは同じジンギスカンなのかというほど旨かったらしい。
舌鼓打ち鳴らし黙々と食べていた。ちょっと腹ペコだったのもあるかもしれない。
滝川から12号線を南下して一路苫小牧へ、途中雨に降られながら、栗沢の祟りの木の話をしながら、栗山、追分と走り苫小牧港へ
苫小牧港はキャンセル待ちの空きがないということで、室蘭に電話で問い合わせると空き有りとゆうことで室蘭港へと走った。
室蘭八戸間の東日本フェリーに乗船することができた。
7日目
八戸に着いてから、修学旅行コ―ス 奥入瀬渓流―十和田湖―発荷峠と走る。
発荷峠の展望台で休憩し、八幡平アスピーテラインへ向かう。
この行き当たりバッタリの旅の最終ラン
奇麗な景色の流し旅だ。
アスピーテラインは2~3度走っているが良い景色だ。
ここを走り切ると、また変り映えのない高速道を走るから目に焼き付けていたかった。
7日目の夜に神奈川県へと帰って来たのである。
あの頃は無茶苦茶でも、こんな旅ができた時代だった。